FTSSI 2008 特別講演
 
「食の安全・安心とコード体系の現状・今後のあり方について」

  日 時 : 2008年1月17日(木) 15時00分〜17時00分

  場 所 : 三菱総合研究所 2階 大会議室
           〔東京都千代田区大手町2−3−6 三菱総研ビル〕

  ■実施団体: 主催  食品トレーサビリティシステム標準化推進協議会

  テーマ : 「食の安全・安心とコード体系の現状・今後のあり方について」

    ユビキタスコード体系の利用現場における実態や問題点について講演を行います。

  特別講演 15:00-17:00(講演90分、質疑応答・意見交換30分)
    
     高山 勇 様  (ITサポートシステム、元キユーピー株式会社)

【 講演内容について 】 ※内容の一部抜粋

◎食品業界にとって、コードの標準化は事故防止、偽装防止、トレーサビリティ等必要不可欠である

■コードが統一されていない事例
商品に8桁のシリアル番号を印字し、それぞれの決められた端末、ホームページで検索することができる。しかし、消費者が混乱する恐れあり

事例1.品質保証番号(メーカー独自)。食品メーカーA社では、製品1個毎に8桁のシリアル番号を印字し、自社ホームページでこれを入力すれば商品情報を見られる

事例2.青果物ネットカタログSEICA。8桁のカタログ番号を農産業者は取得し、青果物のラベルや包装資材に印字すれば、インターネットにアクセスしてカタログ番号を入力することで栽培履歴などが見られる

事例3.ucode。ucodeをラーメン等に8桁のシリアル番号を印字し、消費者はこのucode端末等で商品情報を見られる

■食品メーカーの状況
現在、産地偽装や品質事故等が多く発生しているが、その影響が大きいのは実は加工食品に使用される加工原料なのである

1.加工食品工場で使用時、賞味期限切れ、原料間違いを防止することが重要で、この実績でトレーサビリティすることが重要

2. 食品は輸入、輸出が重要であり、世界で通用する標準化コードを採用することが必須

3. GS1-128の世界標準化コード体系で進めている「原材料入出荷・履歴情報遡及システムガイドライン」をかなりの企業が採用している。食塩や砂糖等の原料メーカーは生産時にこのコードをQRコードで印字し、現場で使用時これを読み込む事で事故防止とトレーサビリティを確立している

4.GS1-128の世界標準化コードは多くはQRコードで利用しているが、バーコードでもICタグでも媒体は何でもよく、中身の標準化が重要

■現場で長く使い続けている理由

1.賞味期限による在庫管理が実現でき、賞味期限切れの廃棄がなくなり、在庫削減が達成でき投資メリットが可能

2.従業員はQRコードを読むだけでよい(ICタグのように、膨大なネットワーク、データーベースが必要なくその場でクイックレスポンス)。それまでは複雑なロットの手記録、賞味期限切れ、原料間違いの人による判断そしてあらゆるデータの手書き保存で大変な作業であった

◎現在いろいろな実証試験が行われていますが、世界で通用する、現場で使いやすく、安価なシステム構築を行いはやく食品業界の信用を回復するべきと思います




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